MICE施設 (仮称)熊本城ホールが市財政に与える影響は。1

熊本大地震後半年が過ぎ9月議会が終わりました。

その後10月11日の復興特別委員会、14日の臨時会で熊本市震災復興計画が審議され、採択されました。

このように書くと、何事もなく粛々と議会が進んだと思われるでしょう。

 しかしながら、舞台裏では議会と何ぞや、議員とは何の為にあるのか、もの凄い攻防が行われていました。

 それは熊本市の財政についてです。

 9月議会での私の議会質問の要点を中心に述べさせていただきます。

私たちは4月の大地震で経験したことの無い被害を受けました。

人はもちろん、家、仕事、生活においても影響は甚大です。

私たちはそれを乗り越えようと気分を変えて取り組んでいますが、家に帰れば未だ復旧も手付かず状態です。

 行政としてもこれまで維持管理していたインフラへの被害、文化財への被害等、未だ被害額がいくらになるのか集計さえ完全には終わっていません。

 そんな中で、大西市長は復興の為にと(仮称)熊本城ホール計画を進めると判断しました。

MICE施設(仮称)熊本城ホール 

*場所:交通センター跡地再開発地域(事業主:熊本桜町再開発株式会社:九州産業交通ホールディングス

再開発事業費約755億円「その内訳、国と市から税金約424億円」半分以上を税金投入が占める再開発事業。

*これまで熊本市が投入した税金7,173万5千円

*桜町再開発助成金:熊本市63億円国63億円

これから投入する税金(購入費)

*貸しホール整備事業:
熊本市:年間70億8260万円を4年間で計283億3040万円 の計画・
国30億円

*合計で市税約347億円。

私は、復旧費用がどれくらいになるか、その影響も道筋も決まる前に、箱物投資に約300億円以上投資すると決めることは議会人として納得できないとして、市財政における中長期の財政への影響を質疑しましたが、市長は出しませんでした。

 自分が色々判断して決めたと答弁されるので、その根拠を議会で求めましたが、未だ出せないとしか回答がありません。

 私達、市民の代弁者に対し、自分が決めたから、根拠は出せないけれど認めろと市長が言って来た時、議員の職責は、いったいどうすることでしょう。

 質問の前提

地震前に採算が合わないと市長が凍結した市民病院の建て替え

大地震の復旧費

地域の精神的支柱となっている文化財や景観建造物の復旧への対応は未確定状態で決っていない。

その様な中で、本市市税収入の1年分の約3分の1に当たる約360億円を投資する貸しホール事業計画をそのまま進めると市長が判断した。

1,

地震前でも熊本市は財政が厳しいとして毎年マイナス5%シーリングを行っていた。それが地震後、病院作ります、大型ホール作ります、駅前開発やりますとそんな夢のような事が出来るのか。本当に出来るのなら、地方の活性化なんて議論を日本中でする必要も無いし、地方自治体はどこも苦労しない。市長は、本市財政をどう考え、どう財政運用使用と考えているのか。

2,

抜本的な行財政改革をすると市長は言うが、何をすればどれ位の効果があるか示されていない。言わば、借金返済の根拠を示さず、倹約して返しますと言っているようなものでそれでお金を出す人がいるでしょうか。  具体的に想定されていることをお尋ねする。

私が例に挙げた阪神・淡路大震災の時、兵庫県、また神戸市のそれぞれの対応

約2700人の職員削減。

給与平均8%削減。

事務事業30%削減。

施設維持費の抑制。

老人医療費助成費事業・母子家庭等医療費助成事業・私学助成事業などの見直し。

投資事業の抑制。

公的施設の廃止。

公社等団体の削減。

未利用地の売却等

熊本市はこれまで職員を削減しており、これ以上の削減は難しいと思われるので他の分野を大幅に切り込むしか無いのでは無いか、それとも市長は打ち出の小槌をお持ちか。

更地の売却、早期退職の募集も始まったが、具体的な改革のメニューは出ないし、復旧費の総額もまだ分からないので、効果があるかも分からない。

まず、復旧費用の総額が分かる段階まで待って、その対応が出るまでは次の投資とはいかないのではないか

3,

改めて聞くが市政の最終責任者は誰か。

  (大西市長が自分だと答弁。)

私は最終責任者は市民だと思います。市役所の最高判断者は市長だが、市政が失敗した時、税金が上がったり、住民サービスがカットされたり、最終的に責任をとるのは納税者である市民だからです

市長は短期・中期の経済動向予測とともに、事業継続、あるいは延期、中止とした場合の影響を踏まえと答弁されたが、そんな資料があるなら何故、市議会へ出さないのか。

直ちに出すべきです。  資料も出さず、今後の影響も分からない状態で、予算を認めろと言う事は、議会に対し、金額無しの借用書にサインしろと言っているようなものであり、そんなことをしたら私達議会は役目を果たしていないと、市民からその存在自体を否定されてしまう事でしょう。

また、未だ出せるレベルの資料が無いならば、判断材料が出来るまで巨額の投資は判断を待つのが税金を預かる者の責務ではないのか。

*(仮称)熊本城ホールの経済効果は500億円。「熊本市説明」

 ここで大事なのが経済効果の本当の意味。

皆さんは、今の経済規模より、プラス500億円と思いませんでしたか?

事実は単なる消費する場所が桜町になるだけです。 上通で消費していたものが桜町でとか、下通で消費していたものが桜町で。 

その分ほかのところがマイナスになります。

ごまかされてはいけません! 行政が経済効果と言う時は注意。

*経済効果(はてなキーワードより)

あることをした場合に、それが経済に与える影響。一般的には「予測」されるもので、実際にそれがどの程度あったのか測定されることは稀。

どれだけ「金が動くか」の指標であって「それだけの富が生まれる」わけでないことに注意。生産を伴わないもの(祭りとか)の場合には、経済効果があっても「資金がそれだけ通過した」だけのことで、そこから富を持ってこれるかどうかはまた別の話だったりする。

ちなみに「波及効果」とは、「あること」に少しでも関係あると「計算した人が思いついたもの」を積算したもので、かなり恣意的な運用が可能。信用するだけ無駄。

 

(仮称)熊本城ホールの維持管理費。

○施設維持管理費 約5億23百万円/年

○大規模修繕積立金 約3億/年

このうち維持管理費については、貸ホール代金で賄えると市は説明しているが、利用見込みよりも少なかった場合、税金で補填するしか無い。つまり、約300億円以上の借金を払いながら、維持管理にも追加で税金投入になる。

 

実際、ほとんどの会派(政治グループ)から、議会や委員会でまさしく大変大きな懸念の質疑が飛び交いました。

市は今年度の予算の中から約80億円分の事業を凍結。 市の積立に当たる財政調整基金の取り崩し、未利用地の売却を計画。

市長公約の子供の医療費補助の拡大を凍結。

最終的に復旧にかかる費用が出せるのは来年になる。

続く


MICE施設 (仮称)熊本城ホールが市財政に与える影響は。1” への1件のコメント

  1. いつも市民の為にありがとうございます。

     熊本市震災復興計画が採択された時「これは大変なことになったぞ」と思いました。私は障害者支援をしていますが、田尻議員の書かれている兵庫の事例を見ると熊本市の福祉費用の削減は当然のことのように行われるのではないかと思われます。福祉は『我慢させる』という方法で簡単に冷たく削減出来ます。建築された建物は払い切るまで、建っている間の費用はビタ一文もまけてもらえません。
     いろいろ熊本市政には文句がありますが、仮設やみなし仮設の心はどんどん疲弊していくのは待ってくれません。私は支援している団体を探して現在益城の仮設住宅で週2回(火曜日テクノ仮設、金曜日木山仮設)「ACTくまもと」の基でボランティアをしています。少しでも自死者や孤独死が無くなるようにと思って活動しています。広くイベント等を行う連携先を探しています。熊本学園大学とも連携しています。学園大は毎週土曜日に木山仮設において子供向けの支援を行っています。「チャンバラ」は子供たちのストレス発散に良いのではないかと思っています。

     田尻議員には、くまモンのティディーベアのような市町村の枠を越えた支援の実現を期待しています。

     これからも熊本に住む人たちのために宜しくお願い致します。

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